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『五平菩薩(ごへいぼさつ)』あらすじ




 奥州白河の近くに泉村という村がある。名の通り綺麗な水に恵まれた村であったが、天明年間の浅間山の大爆発により水脈が変わり、水がまったく出なくなる。これでは飯が食えないと村民は次々と村を逃げ出し、今ではわずかの者しか村に残っていない。
 井戸掘りの五作は苦心して水を掘り当てようとするが、中気になり寝たきりになってしまった。息子の五平は五作の看病をしながら仕事をする。村の和尚、玄誉は喉が渇いて経も読めない。五平がいない間に五作の家に忍び込んで、枕元にある大切な水を飲んでしまう。水をくれといいながら五作は死んでしまった。
 生き仏とも呼ばれた玄誉和尚は、悔恨の情から自分の罪を五平に告白し詫びる。父親の遺志を継ぎ、五平は村のあちこちに井戸を掘るがやはり水は出なかった。村の庄屋、三郎兵衛にはお露という18歳の娘がいた。井戸を掘るためには錐(きり)が必要だがもうこれを買う金が無い。お露は身の回りの物を売って金を工面するがやはり水は出ない。
 あと5本錐を買ってそれでも水が出なければ死んでしまおうと五平は言う。玄誉和尚は寺の寺宝を売って金を拵え、五平は父親の墓の隣を掘る。名主・三郎兵衛は村を捨てる決意をするが、お露は残って五平の手助けをしたい。お露は父親から逃げ、寺の玄誉和尚にかくまってくれるよう頼む。お露は身を隠すが、そこで三郎兵衛が現れ、娘をどこに隠したと、和尚の首をつかむ。その時、五平が掘っている井戸から冷たい水がコンコンと湧き出た。
 水が出たことを鐘を打ち鳴らして伝えると、村の者たちが戻って来た。さらに井戸を掘ると村のあちこちから水が出る。この話を聞き付けた白河藩の楽翁公は五平に七ヶ村の総束ねの役目を与えた。五平とお露は夫婦になる。感謝する村の者たちにより五平の木像が彫られ、この像は今でも村の寺に大切に安置されている。





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