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『雲居禅師(うんごぜんじ)』あらすじ




 戦国の世、伊達政宗が18歳の時の冬。大崎城の離れで雪見の宴があった。草履取りの平四郎は、若殿のためにポクリを懐ろで温めていた。そこへ退出しに現れた政宗だが、短気で癇癪持ちの彼はポクリが温い事に気づくと「さては尻に敷いて座っていたな」と平四郎にポクリの片方を投げつける。ポクリは平四郎の眉間に当たりパカッと割れて大変な出血をする。若殿のためにと思っていたのにこんなひどい目に遭った事を理不尽に思った平四郎は城を離れる。何か、大名より上の立場になれるものはないかと考え、僧侶になることを思い立つ。延暦寺で学びみるみるうちに学問を深めていった平四郎は唐(もろこし)に留学。帰国後は桓武天皇の菩提寺、雲居寺の住職となり、名を雲居禅師とする。
 一方、徳川の世になり仙台62万石の大大名となった政宗。荒れ果てていた松島・瑞巌寺を再興する。この寺の住職として招聘されたのが雲居禅師であった。政宗との初めての対面で雲居禅師は瑞巌寺の方丈に招き入れる。方丈の床の間にはなぜか、血の付いたポクリが片方置かれている。これを見て不思議に思う政宗。雲居禅師はかつての出来事を話し、あの時は政宗を憎んでいたが、その憎しみゆえ今のように名誉ある地位に着く事が出来たと打ち明ける。かつて政宗は平四郎と主従の関係にあったが、今度は逆に雲居禅師と政宗は師弟関係になるのであった。





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